生前整理とは

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生前整理とは

生前整理にはいろいろな内容があります。衣服、本、写真などの「モノの整理」が一番分かりやすいかと思いますが、パソコンや携帯の中にある「デジタル情報の整理」もあります。今まで関わってきた人達、今も関わりがある家族や友人・知人など「人間関係の整理」もあります。遺言書を作るなどの「お金の整理」も入ってきます。そしていろんな自分の「気持ちの整理・心の整理」もありますね。

人それぞれの事情が違いますから生前整理の方法もその人により変わってきますが、大きく分けて「物-モノ」の整理と「財産関係」の整理の2つと思っています。

日々を過ごす家の中の「モノの片付け」はあなたの毎日の生活に直結します。「財産関係」はご自身だけでなく、残されたご家族が一番気になるのが一般的かと思いますし、そのことであなたもご家族の間で「争続」が起きては欲しくないでしょうから、きちんと整理しておくことが大切です。

生前整理 どこから始める?

ここでは「モノの片付け」と「エンディングノート」に焦点を置いて書いています。何故なら、まずはあなたが毎日暮らす自分の家の中が安全で快適な状態であってほしいからです。

ただ体力などの理由で「モノの片付け」に手を付けられない方は「エンディングノート」に「自分が気になること」から書き始めてみるのがお勧めです。そこに「物の行き場所」を書いたり「財産の分け方」などを書いていけます。いざとなれば、実際のモノの片付けは専門の業者さんに頼むことができますが、財産関係のことなどはあなたにしか分からないことが多いはずです。

モノを片付けるメリットとは

モノを減らし片付けるメリットはいろいろありますが「毎日暮らす家での生活が快適になる」ことと「気分がスッキリすること」です。

当たり前すぎて改めて考えないようなことかと思いますが、私たちはそこがマンションであれ、一軒家であれ、「家」に住んでいますよね。ご事情で外出されない方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、一般的には屋根があり部屋がある家に玄関を開けて外から毎日帰ってきます。

その毎日暮らしている家が、毎日過ごす部屋の中が「心から寛げて、気持ちがほっとする、安心する場所」「楽しい気分になれる場所」「幸せを感じる場所」「安全な場所」であってほしい、と思うのは誰でも同じではないでしょうか。

家の主役はあなたです。モノではありません。

家全体がモノに占領されて物置場になっていたり、モノの倉庫になったりしていませんか?もしあなたの家が「モノの多さによっていつも探し物をしている」「モノが多いことによってイライラしている」「モノが多くて掃除をするのが大変」のようになっているとしたら、モノを減らすことで「毎日を快適に暮らすことができる」ようになります。家にいるのが楽しくなりますよー。

そして、「足元の安全の確保」は本当に重要です。高齢になってからモノにつまづいたりして転倒し骨折をしてしまい、そのまま寝たきりの生活になってしまう確率はとても高いです。ですから「安全な足元の確保、上からモノが落ちてきたりしない安全な状態はとても大事」です。

今もしもあなたが家のどこかで倒れたら、救急隊員の方が担架を持って玄関からスムーズに入って、あなたが倒れているところまではたどりつけますか?「ハイ」と答えられた方は素晴らしいです。でももし、玄関には靴がたくさん出しっぱなし、廊下には古い新聞紙が積んであったり、宅配の段ボールが置いてあったり邪魔なものがたくさんある、、、という方はモノを減らすことを考え始めましょう。救急車が来るということは一刻を争う状況です。その一刻をモノをどかすところに使うことになっては困ります。

それに、特に日本は地震が多い国です。地震はいつ来るか分かりません。何かが頭上から落ちてきたり、倒れてきたりしないように家具の位置やモノの置き方を考えて整えておくことも大切なことです。

繰り返します。まず、毎日暮らす家の中の安全を確保しましょう。

そして、片付けをして、不要なものがなくなり、必要なモノだけ、自分が本当に好きなモノだけに囲まれた空間にいると、気分が本当に良くなりますモノが少なくてスッキリしてくると、頭の中もスッキリしてきます。気持ちがスッキリ、心がスッキリしてきます

新しいことをやってみようかなとか気になっていてやれていなかったことをしてみようかなとか、気持ちが前向きになっていきます。これは本当にその状態にならないと実感していただけないとは思うのですが、「そうなるんだったら、じゃあやってみようかな?」と思って、何か1つから始めてみてください。引き出し1つでもいいんです。きっとその次につながっていきます。

それから、もし誰かに介護などのサービスを受ける時になった際に「どこに何があるか?が他の人でもすぐ分かるようになっていること」はとても大切です。「お薬はどこ?」「着替えはどこ?」「タオルはどこ?」とサポートをする人も探し物だけで時間が取られてしまいます。 

お掃除をしようにもモノが家の中に溢れていると思うように掃除ができません。掃除機をかけようにも床が殆ど見えていないとか、拭き掃除をしようにもテーブルの上のモノをまとめるのも難しいようなお宅があります。介護士やヘルパーさんは通常は時間単位での仕事です。その時間内に効率的に質の高いサポートを受けるためには、家の中のモノが整理されていることはとても大事です。

そして、もしあなたが一切のモノの整理をせずに最期を迎えたとしたら、多くのモノを残された家族はとても困ることになります。自分の遺品を整理するのにご家族は精神的にも経済的にも時間的にも負担がかかります。遺品整理をされたことがある方はお分かりになるかと思います。遺品整理はとても胸が痛む作業になります。何か1つを手に取っても思い出がよみがえり、片付けようとしてもなかなか進まないものです。大切なご家族にそのような思いをさせたくないのであれば、生前整理を少しでも始めていきましょう。

お片付けサービス・遺品整理サービスの利用

体力的に自分で片付けをすることが難しい方で、ご家族に頼むことも難しい場合は民間の「お片付けサービスを利用する」のも1つの手段です。有料とはなりますが、数時間単位で何回か来てもらい、一緒に片付けをやったり、実際の片付けをお任せすることもできます。その方達は片付けのプロです。アドバイスを受けながら効率よく整理をしていくことができるでしょう。一度お願いしてみたら「こういう風にやっていくのか」と具体的に分かりやすいかもしれません。

そして、あなたが亡くなった後にご家族が時間的、体力的にご自分であなたの遺品の整理をすることができない場合もあります。ご家族が外国に住んでいたり、国内でも遠方に住んでいたり、小さなお子さんがいらしたり、お仕事が忙しかったり、ご本人も高齢だったり、など色んな事情があることでしょう。ご家族が遺品整理することが1日で出来たりする状態であることは非常に稀なケースです。

そういうときにお金を払って「遺品整理をしてくれるサービスを利用する」ことができます。「1日で一軒家を空にする!」ということも出来てしまいます。ただ条件によっては数十万以上の費用がかかりますので、ご家族に経済的な負担をかけたくない場合はその分のお金も用意しておくことをお勧めします。

あなたがお住まいの地域で、そういうサービスをしている人や会社があるか、一度検索してみるといいですね。

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この記事を書いた人

30歳で日本を離れアジア数か国で仕事をした後にシドニーへ。オーストラリア人の夫と二人の娘+ワンコ1匹と暮らしています。以前は汚部屋に住んでいましたが数年前に片付けに目覚め、整理収納、写真整理、お掃除、終活関連の資格を取得。55歳のときに資格を取り今は訪問介護の仕事もしております。

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